白背景を抜いたロゴは、白い画面で見るときれいに透過できているように見えます。 PixForgeのロゴを白背景のPNGとJPG(品質90・75・60)にして、白を抜いた結果を白と濃紺の上で比べました。 白の上ではズレが0画素、濃紺の上では約3,200画素見えます。

この記事の実測条件
  • 元データ … 筆者が制作したPixForgeのロゴ(1200×800pxの透過PNG)を正解とし、白背景に合成したPNGと、JPG品質90・75・60で保存したものを「支給された素材」として再現
  • 計測方法 … 白を指定して透明にする処理をPython(Pillow)で再現。R・G・Bのどれかが白から許容値を超えて離れていれば残す、Photoshopの自動選択ツールと同じ考え方(許容値0〜255)です。抜いた結果を背景に重ね、正解との色差が48を超えた画素を「見て分かる」として数えました
  • 計測日 … 2026年9月15日
  • !注意 … Photoshopそのものの計測ではありません。濃い色(#222222)の文字のロゴ1点の結果で、色の薄いロゴは測っていません

01白い画面の上では、抜けたかどうか分からない

結論同じ抜き方の結果でも、白の上で見て分かるズレは0〜14画素。濃紺の上に置くと3,226〜3,642画素になる。

白を抜いた結果を背景に重ねたとき、正解と比べて見て分かる画素数(許容値32)
支給された素材白の上濃紺の上
PNG(白背景)03,228
JPG 品質9003,226
JPG 品質7513,430
JPG 品質60143,642
白を抜いたロゴの「e」の縁を4倍に拡大した比較。白の上では縁がなめらかに見えるが、濃紺の上では縁に白い点が並んでいる。正解の画像にはその点がない
「e」の左上を4倍に拡大したもの(PNG素材・許容値32)。白の上では見えない白い点が、濃紺の上では縁に並びます。正解にはありません。※図版は劣化しない可逆のWebPで書き出しています。

白い画面の上では、透明になった部分も、フチに混ざった白も、同じ白に見えます。 ズレていても、背景と同じ色なので見分けられません。

抜いたロゴを置く先は、白とは限りません。 動画の上に乗せる素材を作ったときは、場面ごとに背景の色が変わりました。 暗い場面に重なれば、濃紺の上と同じ見え方になります。

marudee

透過したら、背景に濃い色を1枚敷いて見るようにしています。白フチはそれで見つかります。

02JPGで支給されると、抜ける限界が下がる

結論PNGなら許容値0で背景が全部抜ける。JPGは品質が低いほど背景が取り残され、品質60だと許容値32でも12画素残る。

透明になるはずの背景が、不透明のまま取り残された画素数
許容値PNGJPG 90JPG 75JPG 60
0010,47811,58912,272
801411,4972,571
1601196518
3200112

JPGは保存するときに、文字の周りの白をわずかに汚します。 見た目は白でも、値が255からずれた画素が残ります。

許容値が小さいと、そのずれた白を「背景ではない」と判定して残します。 支給されたロゴがJPGなら、許容値は32から試すと、取り残しがほとんど出ません。

03許容値を上げても、白フチはゼロにならない

結論許容値を0から128に上げると、濃紺の上で見える白フチは5,095画素から1,078画素に減る。減るが、消えない。

許容値ごとの白フチ(PNG素材)
許容値白フチとして残った画素濃紺の上で見て分かる画素
06,6355,095
324,7683,228
644,0202,480
1282,6181,078
許容値0・64・128で白を抜いたロゴの「e」の縁を、濃紺の上で4倍に拡大した比較。許容値を上げると白い点は減って暗くなるが、128でも縁に残っている
同じ部分を許容値別に濃紺の上で拡大したもの。許容値を上げると白い点は減って暗くなりますが、128でも縁に残ります。

色で抜く方式は、画素ごとに「透明」か「不透明」かの2択です。 文字の縁には、文字の色と白が混ざった画素が並んでいます。 残せば白っぽく光り、消せば輪郭がわずかに削れます。

ここで測ったのは、色を指定して抜く方式です。 Photoshopの選択範囲の機能は精度が上がっていて、くっきりしたロゴで困ることはほとんどありません。 それでも境界がもやもやしたロゴは、手で選択し直して抜いています。

04素材は、AIデータを大きいサイズでもらう

結論画像になったロゴは、年号ひとつ打ち換えられない。元データがあれば、差し替えも透過も書き出し直すだけで済む。

JPGやPNGで支給されたロゴの年号を、今年の年に直す作業がありました。 画像になった文字は、数字だけを打ち換えることができません。

marudee

AIデータがもらえれば、年号の差し替えもすぐできます。

ポイント

ロゴの素材は「AIかPSD、なければ透過PNG」で、できるだけ大きいサイズでお願いしています。AIやPSDで渡すときは、間に入る担当者が中を確認できるよう、PDFも一緒に書き出します。

支給されたデータは、まずそのまま使って作業を始めます。 明らかに解像度が足りないときだけもらい直し、元データがなければPhotoshopのスーパー解像度で補います。

05まとめ:実務の手順

  • 1. 素材はAIかPSD、なければ透過PNGで、大きいサイズでもらう … 差し替えも透過も、元データから書き出し直せます。
  • 2. JPGしかなければ、許容値32から抜く … 品質が低いJPGほど、背景が取り残されやすくなります。
  • 3. 抜いたら、濃い色を敷いて拡大して見る … 白の上ではズレが見えません。
  • 4. 境界がもやもやしたロゴは、手で選択して抜く … 許容値を上げても、白フチは消えきりません。
  • 5. 解像度が明らかに足りなければ、もらい直す … 元データがなければ、スーパー解像度で補います。

marudee

グラフィック・Webデザイナー。 入稿データの容量規定や画像の権利表示で苦労した経験から、 ブラウザ内で完結する画像ツール集「PixForge」を作って公開しています。